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    <title>ニシハラメモ</title>
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    <title>「写真家時々撮影家」</title>
    <description>このところの、
臨界点を超えるようなスケジュールも、ひとまず落ち着いた。
一山降りて来たところで、ある代理店の方から大層な写真集を頂いた。
「俺が持ってるより、西原さんが持ってる方が良いと思ってね。」
そう一言添えて送られてきたのは、高梨豊の「町」とい...</description>
<content:encoded><![CDATA[
このところの、<br />
臨界点を超えるようなスケジュールも、ひとまず落ち着いた。<br />
一山降りて来たところで、ある代理店の方から大層な写真集を頂いた。<br />
「俺が持ってるより、西原さんが持ってる方が良いと思ってね。」<br />
そう一言添えて送られてきたのは、高梨豊の「町」という本だ。<br />
恥ずかしながら写真作家には疎い方なので、初めて聞く名の作家だった。<br />
その本はA3サイズの大判で、<br />
ハードカバーなのに更に箱で覆うという念の入った装丁をされている。<br />
ページを捲ると、古い紙が放つ独特な据えた臭いが鼻を突く。<br />
それもそのはず、1977年発行つまり30年前の写真集だった。<br />
しかしすぐに、徹夜明けのしょぼついた目が覚醒していくのが分かった。<br />
<br />
町といっても、江戸から続く東京の下町に限定している。<br />
添え書きを書いている池波正太郎によれば、<br />
時折垣間みる懐古的な町の息使いに、東京人(とうきょうびと)はほっとする。<br />
もちろんここでいう東京人とは、3代以上続く江戸っ子の事を指す。<br />
<br />
この作品には、人はほとんど登場しない。<br />
なのに人臭いのは、その残像がしっかりと漂っているからだ。<br />
大判カメラでじっくり焼き付けられ、懷深く封じ込められた町角の写真。<br />
どこを切り取っても様々に匂い経ってくるようだ。<br />
自分も今下町に住んでいる。<br />
そこでインスパイアされたイメージを写真にして、ある賞を貰った事がある。<br />
同じようなアングルで極めて近い町角に立ち、<br />
30年交差したような一枚も「町」にはあった。<br />
感銘というよりは衝撃を受けた。<br />
似たテイストの作品は沢山拝見した事があるが、<br />
この作品にはキモというか丹田というか、何か混じりけのない部分でシンクロできた。<br />
(大作家の作品つかまえて生意気ですが....。)<br />
<br />
森山大道のいやらしいくらいの切りつけ方や、<br />
杉本博司の思わず頭を下げたくなる確実性に触れたのも、つい最近。<br />
つくづく10代や20代で出会わなくて良かったと思う。<br />
なぜなら影響力を通り越して、<br />
熱病にかかり自滅してしまう程の気魂が揺らいでいるからだ。<br />
<br />
写真家といっても広告が頭につくと、<br />
鋭く口走りながらも案外コンサバティブな人が多い。少々ベタなのだ。<br />
デジタル系知識のみで得意がるデジカメマンはそもそも論外だが、<br />
ベタとは最大公約数。広告とはエッジの効いた最大公約だとも言える。<br />
つまり要約すれば、それはそれでオールOKって事にもなる。<br />
<br />
しかしながら引き出しは多い方がいい。<br />
ジャンルに関係なく琴線に触れるような場面には、やはりより多く遭遇したい。<br />
意外とチョイスした全ては類似系だったりする。<br />
<br />
などなど眠い目を擦りながら、思いを巡らす週末だった。<br />
<br />
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]]></content:encoded>
    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2008-10-03T15:45:54+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
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  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=814324">
    <link>http://blog.nishihara-photo.com/?eid=814324</link>
    <title>「崖の上のポニョ」≒「バベル」</title>
    <description>暑い....しかし暑い....。
このままでは蒸発してしまうのではないか？
などと冗談ではない危うさが漂い始めた、夏この頃。

そのせいあってかたて続けに、ほっとする映画を2本観た。
一見すると、アプローチの仕方が大むねキリスト教色と、
八百万の神道色とで接点...</description>
<content:encoded><![CDATA[
暑い....しかし暑い....。<br />
このままでは蒸発してしまうのではないか？<br />
などと冗談ではない危うさが漂い始めた、夏この頃。<br />
<br />
そのせいあってかたて続けに、ほっとする映画を2本観た。<br />
一見すると、アプローチの仕方が大むねキリスト教色と、<br />
八百万の神道色とで接点がないように思えるが、<br />
おおらか横たわった大テーマは、揺るがずに立ち上がってくるのだった。<br />
<br />
-再生から始まる共存共生-<br />
<br />
あまりにも暑いので、塩梅としては丁度良かった。<br />
<br />
「崖の上のポニョ」は、なんと言ってもこの夏一番の目玉でしょう。<br />
映画館に足を運んだのは、もちろん子供にせがまれたというのもあるが、<br />
ネット上で意外に酷な批評が載っていたのも理由の一つだ。<br />
それらは大体、濃い味好きな青少年が書き込んでいるので、<br />
批評が故意的に下がった作品には、優れた旨味が隠されている場合が多い。<br />
<br />
だが、この作品に関してはそんなこんなじゃなく只一言だ。「素晴らしい.......。」<br />
今年一番ですな。久しぶりに鳥肌がざわざわと立ち上がりました。<br />
<br />
一年位前のドキュメント番組で、<br />
ポニョが監督のペン先からポロリと生まれ落ちるのを見たが、<br />
それが瞬く間に映画として構築されるのだからすごい集中力だ。<br />
<br />
プロローグ。瀬戸内海をモチーフにしたゆったりとした海。<br />
その上で交差する漁船や貨物船。舞台は小さな孤島のような港町。<br />
冒頭から引きの絵が美しく懐古的だ。<br />
しかし海の底。海岸辺り。そこはゴミだらけ....。<br />
「え、ちょっと待ってそこは綺麗じゃないと。」<br />
思わず困惑してしまう。<br />
それでも容赦なく淡々と、引きは美しいが寄りが汚い海のカットが続く。<br />
だが人々の暮らしぶりは自然体で逞しく、魅力的だ。<br />
<br />
そんな港町の一番高台の崖の上に建つ一軒家。<br />
そこに5才の男の子、宗介が暮らしている。<br />
一方ずっと深い透明な海の世界で、元気に泳ぐ魚の女の子、ポニョ。<br />
そのポニョが陸に上がって来るところから、物語は豊さを持して大混乱となっていく。<br />
<br />
一言でいえば、<br />
5才の二人の一緒にいたいという、一途な思いが巻き起こす冒険の物語である。<br />
5才の眼を通すと、当然世界は輝いている。<br />
5才の眼を通すと、約束は守ること意外の意味を持たない。<br />
5才の眼を通すと、この世は生きる為に存在し、またそれに値する。<br />
こんな当たり前の項目を大前提に、<br />
海や丘を堂々と闊歩していく真理的大冒険の物語である。<br />
<br />
掟を破った二人のせいで海が荒れ、陸地のほとんどを飲み込んでしまうが、<br />
面白い事にあれだけあったゴミは一掃され、代わりに古代魚が悠々と泳ぎだす。<br />
<br />
水中で揺らぐ街並はどこか懐かしい。<br />
<br />
監督の言葉を借りれば、神経症と不安の時代に立ち向かうための作品。<br />
更には、「ごちゃごちゃ言わんとこれでも喰らえ！」<br />
とばかりの、気迫みたいなものがビシビシと伝わってきます。<br />
そしてファーストシーンから、涙腺よりもっと奥の、古い古い記憶を揺さぶられる。<br />
映画全体が巨大なリトマス紙のようだ。<br />
<br />
いずれにせよ今回の牧歌的な手書きアニメーションからは、<br />
その裏面に刷込められた、宮崎駿の激情のようなものが共鳴してくる。<br />
<br />
「バベル」。この映画もその類いに属する。<br />
内容やその描写は、5才の子供には刺激的過ぎるが、<br />
全体を覆う包容感は「崖の上のポニョ」よりやさしいかも知れない。<br />
「崖の上のポニョ」は陽の陰だ。<br />
短絡的に、陽なイメージと平和的メッセージを受けたく映画館に向かうなら、<br />
その陰の部分の比喩的表現に面食らってしまうだろう。<br />
もちろん10才位までの素直な子供なら、そんなの関係なく体に浸透していくはずだ。<br />
その反面、「バベル」は正直取っ付きにくいジャンルの映画だ。<br />
取っ付きにくいが、陰の陽...。大ヒットは望めないが賞は取りやすい。<br />
監督はアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトウ。<br />
何かのおまじないかと思う程、これまた取っ付きにくい名前だ。<br />
この監督の作品で「21グラム」を何年か前に観たが、<br />
まあどこにも取り着く島がなく、カタルシスさえ見つけ出せない程に暗かった。<br />
なのでこの「バベル」、<br />
大々的に宣伝広告はしていたが、リアルタイムで観賞とまでには至らなかった。<br />
当然自宅で全く期待せずに、ハードディスクのスイッチを入れたのが初となる。<br />
ところが「崖の上のポニョ」同様、ファーストシーンから持っていかれる....。<br />
<br />
画面から漂う緊張感。これは作家魂が高ければ高い程、明確な輪郭を現す。<br />
ライティングとかカット割りとか、ロケーションやCGの善し悪しではない。<br />
もっと別の何か、やはり気迫みたいなものなのかな....。<br />
(自分も勿論お仕事優先だが、<br />
決してセオリーだけのデジカメマンには陥らないようにと思った次第だ。)<br />
<br />
かくしてあっという間に2時間半が過ぎた訳だが、<br />
今回の作品はバランスの良さが非常に際立った。<br />
バランスが良いだけで、「21グラム」とは別のジャンルのように錯覚してしまう。<br />
時間軸をずらして俯瞰から、複数の人間を見届けるというのがこの監督の十八番だが、<br />
今回はさらに時間軸を複雑化させ、よい天に近い視点から慈悲深く見つめる。<br />
(ロバート・アルトマンの、切り取り型横視点とは似てるようで異なる。)<br />
見つめられるのは、<br />
アメリカでメイドをする、不法滞在のメキシコ人女性。<br />
貧しいが、慎ましく暮らすモロッコの親子。<br />
そのモロッコを旅する、お互いにすれ違ってしまったアメリカ人夫婦。<br />
日本では、高層マンションのペントハウスに住む父と娘。<br />
この高層マンションがシンボリックな存在として描かれている。いわゆるバベルの塔だ。<br />
そして、娘は言葉を発する事ができない。つまり聾唖者だ。<br />
旧約聖書にでてくる話なので日本人には馴染みこそないが、それでも何となく知っている。<br />
ある時人間達は、天に向かい巨大な建造物を創りはじめた。<br />
だがそれをよしとしない神が、人間同士の言葉を通じ合わなくさせ結束力を弱体化させた。<br />
相手を理解できなくなった人間達は不安と混沌と共に世界中へ散らばっていった...。<br />
この映画で描かれるのは、今だに理解し合えない人間達に対するアンチテーゼと救済だ。<br />
ラスト、高層マンションのペントハウスで、裸になった聾唖の娘はある意味救済される。<br />
<br />
重くなりがちなストーリーを、もはや確立した独自の手法と、秀逸な音で紡いでいく。<br />
終盤になればなるほど、キリスト圏独特の慈悲深さが柔らかく全体を覆う。<br />
<br />
「崖の上のポニョ」で宮崎駿監督は、<br />
アンデルセンの人魚姫がベースだが、キリスト教色は払拭したと答えている。<br />
つまりこちらは、日本人の根源たる神道ベースへと転化させているので、<br />
神に与えられるというより展開より、全ての神々や自然への感謝に重点を置く。<br />
<br />
いずれにせよ、両者「再生から始まる共存共生」が大テーマ。<br />
一方は絵が非常かわいく骨太。一方は絵が少々刺激的で救済あり。<br />
<br />
それらはやがて再生に向かい、やがて「生きる」が着地点となる。<br />
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    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2008-07-25T15:33:11+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
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  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=759401">
    <link>http://blog.nishihara-photo.com/?eid=759401</link>
    <title>「MGS4」と「UWF系」</title>
    <description>中学1年生のころだったろうか？
いわゆるコンピューターゲームブームに火がついたのは。
YMOがBGMを担当した「インベーダーゲーム」。
これは正に爆発的だった。当時喫茶店で1ゲーム100円。
それから少しして「ゲームセンター」に場所を移す。
それからも業界は、「...</description>
<content:encoded><![CDATA[
中学1年生のころだったろうか？<br />
いわゆるコンピューターゲームブームに火がついたのは。<br />
YMOがBGMを担当した「インベーダーゲーム」。<br />
これは正に爆発的だった。当時喫茶店で1ゲーム100円。<br />
それから少しして「ゲームセンター」に場所を移す。<br />
それからも業界は、「パックマン」「ギャラクシャン」などの大ヒットを飛ばし続ける。<br />
もう大人の目を盗んでは、よくレバーを握り、ボタンを叩いたものである。<br />
<br />
ところがプロレスと同じく、ある時に突然興味を失う。<br />
おそらく背伸びしながらも、大人になり始めた頃と重なるのだろう。<br />
<br />
それから15年、まずはプロレスが格闘技色濃厚になっているのに気付く。<br />
「あれ、もしかして本気？」その団体は「UWFインターナショナル」。<br />
自分も柔道をかじっていたので（一応黒帯）、間合いの本気さ加減くらい分った。<br />
次の日すぐさま、試合のチケットを購入していた....。<br />
まずは一人でこっそりと確認。やや湿り気のあるひんやりとした会場。<br />
すぐに脳髄に降り注いでくる大音量。<br />
やがてスポットライトから浮かび上がってきた真っ向勝負。<br />
思わず目頭が熱くなるのを感じました...。<br />
それからしばらくは、老若男女問わず試合に誘ったもんです。<br />
だが今はもうUWFの本体はなく、環境や時運に応じて様々な形に変化を遂げた。<br />
 <br />
あの頃の近代格闘技はまだ、<br />
ブルー・スリーの格闘哲学と、アントニオ猪木の闘魂スタイルに依存していた。<br />
手探り状態だったと言って良い。それがまた刺激的でクリエイティブだった。<br />
この10年間で世界のあらゆる格闘技がセッションを重ね、いわゆる総合となった。<br />
日本古来の柔術、ロシアのサンボ、西洋のレスリングなどの寝技をベースとし、<br />
なおかつ立ち技も一級でないと勝利する事ができない。非常に張りつめた世界だ。<br />
これからも進化するだろう総合格闘技の体内には、<br />
UWFの文化的遺伝子がしっかりと組み込まれている。<br />
<br />
時をほぼ同じくして10年前、ゲームとも再会している。<br />
冠は「コンピューター~」から「TV~」に変貌していた。<br />
当時付合っていたカミさんの所に行った時にそれと遭遇した。<br />
ソニーのプレイステーション。<br />
「ゲーム〜、こんなのやってるの。子供じゃないんだから。」<br />
などと言いながら、「どれどれ。」とコントローラーに初めて触ってみた。<br />
次の瞬間、「え！いっ今こんなんなってんの！？」と、叫んでいた。<br />
ソフトもよかった。最近ハリウッドでも映画化された「サイレント・ヒル」。<br />
余談だがこの映画よくできていた。原作へのオマージュもたっぷりと感じられる。<br />
ただWASP系は、世界中のあらゆるものを自国発にしたがるので、そこは要注意。<br />
<br />
さて、とにかく再会の印象が良かったのと、意外にさくさくクリアできる心地よさで、<br />
今ではプレイステーション３まで進んでしまっている。ていうか継続している。<br />
(元々映画好きなので、それらを遊んで体感できる便利なツールみたいな感じかな？)<br />
<br />
この10年程で、「サイレントヒル」と「バイオハザード」が、<br />
日本発ゲームを原作として映画化され、世界中でヒットした。<br />
<br />
ここにもう一つ、<br />
映画化はされていないのだが世界で最も有名なゲームの続編が、先日発売された。<br />
通称「MGS」の最終章にあたる、「メタルギアソリッド4」である。<br />
こちらはなぜ映画化されないのか、それはゲームそのものが映画的であるからだと思う。<br />
「MGS」シリーズは一言いってくどい、<br />
ストーリー性を重視しているのが売りの為、ムービーが長い、長過ぎるのである。<br />
さらに女性の扱い方が致命的で、プレイヤーが思わず笑っちゃう位に稚拙だ。<br />
<br />
だが良い。良いのである。それらを置いといて良いのである。<br />
<br />
確かに話はくどいのだが、女性の扱いはヘタなのだが、<br />
その他の設定が徹底的に緻密でリアルなのである。<br />
世界に核脅威をもたらすテロリスト達を阻止する為、一人の戦士が単独で潜入し行動する。<br />
これが毎度のパターンだが、要約すれば敵に見つからずに静かに作戦を遂行させ、<br />
戦場で大々的に「かくれんぼ」をするステルスゲームなのだ。<br />
そこに「文化的遺伝子」VS「人的遺伝子」、「デジタルセオリー」VS「アナログ的経験」<br />
「管理される安堵」VS「束縛されない自由」、などのを軸とし、さらに「核の抑制」<br />
「ゲノム遺伝子操作への警鐘」「環境破壊へのアンチテーゼ」などを織り込んでいく話だ。<br />
<br />
はっきり言って情報量が膨大で、<br />
リアルタイムでプレイして来た身でも、ついストーリーを見失ってしまう時がある。<br />
<br />
銃火器などのガジェットも精巧で、海外の軍関係者もプレイするらしい。<br />
もちろん難解なストーリーとリアルな戦場だけでなく、<br />
これでもかとばかりに思いっきりエンターティメントしているシーンも多い。<br />
さらにゲームならではの、おバカな隠し要素もてんこもりである。<br />
<br />
インタラクティブの後には、ちゃんと反戦の意識を植え付けさせて終了する。<br />
ハリウッド的な、いわゆる最大公約数オチでないのは確かだ。<br />
<br />
10年間さんざんテロや国家体制と対峙してきて、ようやく全ての謎が解けた時点で、<br />
監督はある主要キャラクターにこう言わす。<br />
<br />
「結局我々は何を守って、何を失ったんだろう？」<br />
<br />
共感性は、プロセスを辿らなければ必ずしも望むようには発生しない。<br />
仮に望んだ共感性を得ても、今度はその結果に一種の焦燥感を覚えてしまう...。<br />
<br />
海外や軍需関係では、<br />
この作品を90％以上日本人だけで制作しているのに驚いているんじゃないだろうか。<br />
とにかく、現実的かつ予言的なストーリー構成はお見事の一句だ。<br />
後、監督も年齢を重ねたせいか、MGS3あたりから女性への演出力も向上した。<br />
追記すると2001年のニューズウィーク紙で「世界を切り拓く10人」にも選定されている。<br />
エンディングはある意味、一粒で二度おいしい。<br />
<br />
<br />
「全ては次世代へと受け渡す遺伝子の一つ、<br />
これだけ多種多様な文化が混在する中で、軸をぶらさないでいるのは困難だが、<br />
まずは最小単位の足元から、やがて広域へと転化したいものです。」<br />
<br />
などと何年か前、自分のある作品に対して自らコメントした事を思い出しました。<br />
<br />
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    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2008-06-19T13:29:56+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
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  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=749508">
    <link>http://blog.nishihara-photo.com/?eid=749508</link>
    <title>「3回転目!」</title>
    <description>淡々と粛々とやってきて2年が経った。
入船にスタジオを設置してからは1年半。法人化してからは8ヶ月。
お仕事、パブリック、プライベートの云々で、あっと言う間です。
下のお子が誕生したのと同時のスタート。
だからアニバーサリー的気分の薄い自分でも、否応なく...</description>
<content:encoded><![CDATA[
淡々と粛々とやってきて2年が経った。<br />
入船にスタジオを設置してからは1年半。法人化してからは8ヶ月。<br />
お仕事、パブリック、プライベートの云々で、あっと言う間です。<br />
下のお子が誕生したのと同時のスタート。<br />
だからアニバーサリー的気分の薄い自分でも、否応なく月日を確認する。<br />
<br />
向こうは何やら、意味が分かる程度にふにゃふにゃ喋ってくる。<br />
こちらもどうやら、まだまだそんなものなのでしょう.......ね。<br />
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    <dc:date>2008-06-11T16:01:25+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=701932">
    <link>http://blog.nishihara-photo.com/?eid=701932</link>
    <title>二発目。「ノーカントリー」</title>
    <description>今年に入っての一発目は「ドラえもん〜のび太と緑の巨人伝〜」だった。
色々な要素を詰めに詰め込んだ、強引な一本背負いみたいな映画だった。
それでも５才の娘の一言。「何か夢のようだった...。」で、オールOK。

二発目は大人の時間だった。
楽しみにしていたコ...</description>
<content:encoded><![CDATA[
今年に入っての一発目は「ドラえもん〜のび太と緑の巨人伝〜」だった。<br />
色々な要素を詰めに詰め込んだ、強引な一本背負いみたいな映画だった。<br />
それでも５才の娘の一言。「何か夢のようだった...。」で、オールOK。<br />
<br />
二発目は大人の時間だった。<br />
楽しみにしていたコーエン兄弟の「ノーカントリー」。<br />
うーん、期待しすぎた。確かに今回も、確信犯的な突き離し演出が巧みです。<br />
アカデミー賞を席巻したのは、アメリカ人の自己啓発の賜物でもあるでしょう。<br />
あの賞賛は、最大公約数好きが本質を直視し始めたという現れなのかな？<br />
<br />
内容から言えば、<br />
前評判の高かった「おかっぱ頭殺し屋」の比喩的な不気味さにも、<br />
今ひとつ新鮮さを感じなかった...。(ああいうの前からいるんじゃない？)<br />
<br />
それだったら「ミラーズクロッシング」の、<br />
殺す側と殺される側が、薄暗い森を進んでいくシーンの方が恐ろしかった...。<br />
<br />
演出の技巧だけで捉えると、<br />
デビュー作の「ブラッドシンプル」の方が頭一つ上だった...。<br />
<br />
人のおかし味をあぶり出したかったのなら、「ファーゴ」の方がずば抜けていた...。<br />
<br />
つまりこの映画、やはり確信犯的に何にもないのである。<br />
説明なし、余計な心理描写なし、音楽なし、明確なオチなし。<br />
<br />
ただあまりの何もなさに、少したってぞっとしてきます。<br />
そして痛すぎる銃撃戦と、殺し屋の持つ受信機音だけが記憶に留まってるのに気付きます。<br />
やがて何やら思考し始めます。そこまできて更にはっとします。<br />
<br />
「あ、コーエン兄弟の思うつぼだ....。」<br />
<br />
アメリカの、しかもテキサスの乾いた空気が充満した中の追跡劇なので、<br />
日本人には今ひとつ馴染みがなくピンときませんが、<br />
それでも何か一つの普遍性を見つけてしまうと、その場に佇んでしまう吸引力はあります。<br />
<br />
またどこかでもう一度。その時はおそらく全く違うテイストでしょう。<br />
それくらい無味無臭です。３度目だけど「確信犯的」に...。<br />
<br />
<br />
<br />
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<br />
<br />

]]></content:encoded>
    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2008-04-16T15:16:52+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
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  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=666612">
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    <title>「APA AWARD 2008」</title>
    <description>所属する「日本広告写真家協会」の展覧会が、今年もスタートします。

東京：3/8(土)〜3/23(日)　於) 東京都写真美術館
 http://www.syabi.com/index.shtml

大阪：4/1(火)〜4/6(日)　  於) 大阪市立美術館
http://www.syabi.com/index.shtml

選抜された、一般公...</description>
<content:encoded><![CDATA[
所属する「日本広告写真家協会」の展覧会が、今年もスタートします。<br />
<br />
東京：3/8(土)〜3/23(日)　於) 東京都写真美術館<br />
 http://www.syabi.com/index.shtml<br />
<br />
大阪：4/1(火)〜4/6(日)　  於) 大阪市立美術館<br />
http://www.syabi.com/index.shtml<br />
<br />
選抜された、一般公募写真とこの一年間の広告写真が、<br />
同じ空間にひしめき合う珍しい展覧会です。<br />
また、過去受賞作品のアーカイブ映写室も設置されています。<br />
<br />
今回は広報用イメージ写真と、展示会場の演出なども担当しました。<br />
近くにお越しの際は、是非一度御覧下さい。<br />
<br />
<img src="images/I.jpg" width="425" height="601" alt="" class="pict" /><br />
<br />
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    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2008-03-10T12:41:47+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
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  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=555117">
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    <title>「無限の住人」vs「バガボンド」</title>
    <description>「41」最近この数字が気になっている。
・新しく借りた駐車場の番号が41。
・12/1で自分も41才、おまけで昭和41年生まれ。
・今年ずっと見続けている「風林火山」(NHK)で、
　最後の決戦に向かう武田信玄の齢41....(なんのこっちゃ)

等々、気になっている事象は自...</description>
<content:encoded><![CDATA[
「41」最近この数字が気になっている。<br />
・新しく借りた駐車場の番号が41。<br />
・12/1で自分も41才、おまけで昭和41年生まれ。<br />
・今年ずっと見続けている「風林火山」(NHK)で、<br />
　最後の決戦に向かう武田信玄の齢41....(なんのこっちゃ)<br />
<br />
等々、気になっている事象は自然と遭遇しやすくなるもので、<br />
今月はホントよく細かく「41」又は「14」が目に留まる。<br />
<br />
ふと興味を引くジャンルには、基本的に制約はないと思う。<br />
昨日までは気にも止めていなくても、その時は突然やって来たりする。<br />
形は違えど本質が同様ならば、それもさほど不思議な事ではないか...。<br />
<br />
秀逸な漫画のみが放つ、独特な文学的雰囲気に魅せられたのは何時だったのか？<br />
なかなか手に持って読む機会はないが、<br />
それでもここ10年間引っ張られいる作品が２つある。<br />
沙村宏明著「無限の住人」と、井上雄彦著「バガボンド」だ。<br />
この２作品は現在も連載中で、両者に共通するのは時代物だという点。<br />
方や荒唐無稽な武器による太刀回しで、方や徹底的に一撃を探求する剣だ。<br />
なので、腰の位置や腹の据わり方等を比較しても、<br />
時代物以外の類似点はないように思ってしまう。<br />
只一つ、累々と10年間漂わせているのは、両者「死生観」。<br />
日本を筆頭とし、全世界で文学のようなものが立ち上がってから今日。<br />
おそらく一番多く取り上げられて来た、普遍的テーマだろう。<br />
ある作家がその昔、「文学を読む時点の精神は、極めて不健康なものです。」<br />
などと言っておりましたが、まさしくその通りで、<br />
己が不健康な状態ほど、さらに不健康な要素を欲してしまうのは頷ける。<br />
それで逆に、プラス方面に転じれる人も多くいるはずだ。<br />
映画などは、時代が戦争なら平和モノ。平和なら戦争モノが多くでるが、<br />
その中で記憶に残るのは、それでも逃げないでその時代を映した作品だ。<br />
とはいえ、いつもいつも不健康でいるのは一言いって疲れるだけなので、<br />
「死生観」とは、なるべくは差し当たりない程度に関わっているのが丁度良い。<br />
そういった視点からも、<br />
漫画というのは、重いテーマとの距離間を取りやすい媒体なのだと思う。<br />
小説と違い、台詞の行間さえ直ぐさま眼に飛び込んでくるし、<br />
重厚かつ硬質な美しい文章ではなく、言霊のみでその世界観を構築する事ができる。<br />
更にページをめくったほとんどの訪問者が、例え難解でも本質に辿りやすい。<br />
つまり個人のペースで、直感的にテーマを理解できる珍しいジャンルと言える。<br />
<br />
「言霊」と書いたが、「無限の住人」に関しては連載当初は力が入り過ぎていた。<br />
デビュー作というのもあってか、ややオーバーな台詞や、過剰表現な絵も目立った。<br />
ただ、こちらは絶対的にフィクションだと唄っているので許容の範中だったかな...。<br />
「不死の肉体」「百人斬り」「唐物」「復讐劇」「様々な流派の対立」「裏幕府」<br />
等々、これらのキーワードを駆使して複雑に絡まり続ける伏線。<br />
何でも有りだが、登場人物のバックボーンはそれぞれにしっかり描かれている。<br />
様々な立ち位置から発する絶叫の上で、善悪などでは計りしれない空間が出現する。<br />
人が唯一選択できる「死」、それさえ許されなくなってしまった主人公は、<br />
極めて不自由な範疇で、「生」を絶対とさせられた故にのたうち回る。<br />
善悪とは立場が変わっただけで、只それだけで容易に反転してしまうもの。<br />
だから最初は主人公に感情移入していても、<br />
知らない内に仇側の心理を察してしまうというのは、予定調和のごとく自然な成り行きだ。<br />
<br />
これは「バガボンド」でも言える。<br />
御存知、吉川英治の「宮本武蔵」が原作だが、こちらは徹底的にリアリティーを追う。<br />
刀、手裏剣の扱い方や体術では、現存する武術家「甲野善紀」氏の影響がただ大きい。<br />
<br />
有名な一乗寺下がり松の決闘。<br />
70人をなで斬る前の武藏の一言が、不思議な違和感を伴って印象に残る。<br />
<br />
「....ありがとう....。」<br />
<br />
両手を合わせからのこの台詞は、<br />
行と行間を埋め尽くさなくても、絵と台詞でもって成立させる漫画ならではの間の結実。<br />
<br />
「無限の住人」VS「バガボンド」<br />
<br />
それらは、同じ核に向かって、違う入り口から進行していく対比の極み。<br />
<br />
または、常識や方法論など無限に点在する事を、<br />
手っ取り早く確認できる対比とも言えるでしょう。<br />
<br />
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    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2007-12-20T10:56:56+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
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  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=470051">
    <link>http://blog.nishihara-photo.com/?eid=470051</link>
    <title>「ブレード ランナー」</title>
    <description>気がつけば、もう10月の中旬。
干上がりそうだった猛暑も、いつの間にか遠ざかっていて、
いささか時差ぼけに似た感覚だけが残っている。
[仕事などのパブリッックネタと、プライベート色が濃厚なネタは禁止]
などと思って開始したブログだが、制約が多くて今月は初で...</description>
<content:encoded><![CDATA[
気がつけば、もう10月の中旬。<br />
干上がりそうだった猛暑も、いつの間にか遠ざかっていて、<br />
いささか時差ぼけに似た感覚だけが残っている。<br />
[仕事などのパブリッックネタと、プライベート色が濃厚なネタは禁止]<br />
などと思って開始したブログだが、制約が多くて今月は初である。<br />
続けざまの映画ネタだが、この一年ほとんど映画館に行けてない。(トホホだ)<br />
独立したと同時に、時間の遊びがなくなったのも理由の一つ。<br />
つまり、休日という文字が見事に頭から消えたという事だ。<br />
「じゃあ、後はよろしく！」「夕方戻るから、これやっといて。」<br />
これらの裏技は、当分使えそうにない...。(でも、何時かは使うぞ！)<br />
<br />
<br />
「ブレード ランナー」<br />
1982年・米制作<br />
監督リドリー・スコット　原作フィリップ・K・ディック　<br />
出演ハリスン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、ダリル・ハンナ<br />
<br />
2019年、酸性雨が降り続くロスアンゼルス。<br />
そこへ、地球外植民地用に製造されたロボットが、6体脱走してくる。<br />
これらのロボットは有機体で構成され、知能が高く、肉体も強固にできている。<br />
見た目も人間と見分けがつかないので、市井に混ざれば探すのは困難を極める。<br />
対抗策として打ち出されたのが「ブレードランナー」特別捜査官だ。<br />
警察とは一線を画し、相手を連行するというよりは消滅させる権利を優先させる。<br />
それぞれが単独で動き、特殊な装置を使ってテストをし、人間かどうか区別する。<br />
今度の5体の捜査に任命されたのは、デッカード(ハリスン・フォード)。<br />
1体はすでに、製造元の会社に押し入ろうとして射殺されている。<br />
「なぜそんな危険を犯してまで、元の場所に戻って来た？」<br />
多少腑に落ちないまま、デッカードはそのロボット、正式名「レプリカント」を追う。<br />
<br />
この作品、公開当初はほとんど当たらなかった。<br />
当時のTV用予告CMを、うっすらと覚えている。<br />
白塗りで逆毛立ったのダリル・ハンナが、<br />
アクロバットな動きからハリスン・フォードの頭を太ももで挟み込み、<br />
両手で上からグーパンチ。そして奇声を上げる「ウキィーー！」<br />
思わず突っ込みました。「なんじゃ、そりゃ？！」<br />
(一瞬で、興味ナシ状態になったものです......。)<br />
只今自分も広告業界の端くれにおりますが、初程の一撃はやはり大事ですな..。<br />
<br />
それから何年かして、<br />
恥ずかしながらTV放映が初めての出会いとなった。<br />
1986年あたりの月曜ロードショーだった...。<br />
βテープに偶然ダビングしていた...。その後軽く30回はテープ回した...。<br />
色んなバージョン違い出る度にチェックした...。<br />
すなわち、ハマると恐ろしく中毒性が生じる作品なのである。<br />
しかもこの中毒にかかった者は全国で後を断たず、<br />
そのままじわじわと数を増やしていき、一級の大作扱いにもかかわらず、<br />
とうとうカルト映画の代表にまで登り詰めた作品なのだ!?<br />
場末のスナックなのに奇麗所がズラッと揃っていて、サービスも行き届いている。<br />
逆から覗けばそんな感じか？ <br />
いずれにせよ、ここまで気持ちよく期待を裏切ってくれた作品は、他にはないかも..。<br />
個人的には映画を観て、体の奥底から涙がでたのは初めてかも知れない。<br />
(最近は四十男の仲間入りを果たしたせいか、随分と涙腺ゆるんできましたが....。)<br />
<br />
現在、写真の仕事に携わっているきっかけを作ってくれたのもこの作品だ。<br />
大義名分として「1カットを煮詰めてこそ、先の映像に繋がる」なんて思ったものである。<br />
まず、その映像とその世界観から。<br />
冒頭で触れたように全編通して酸性雨が降り続く。<br />
しかもほとんどが夜のシーンで、路上からは絶えず蒸気が立ち上がっている。<br />
その間を縫うように、生き物がごとくスポットライトが周辺を旋回していく。<br />
頭上には、芸者の顔をモニターに映した飛行船。街中に溢れる日本語などの文字や看板。<br />
あらゆる言語が交差する雑踏で宙に浮き、せわしくビルの谷間を行き交う車の群々。<br />
<br />
スモークに、あらゆる残像を留めるリドレー・スコットの演出は絶妙だ。(正に神の領域）<br />
この時期、国内外で必死でそれを真似しようとして、逆に火傷を負った人達が沢山いた。<br />
悲しきかな、オリジナル性はオリジナルの中にしか存在しないのも事実。<br />
2007年の今日では、「グラディエーター」「ブラックホークダウン」「ハンニバル」<br />
など、いかにもハリウッド的な大味監督として、リドレー・スコットは認識されているが、<br />
80年の後半まではビジュアリストの面が強かった。(「ブラックレイン」’89 頃まで)<br />
その後、自分のお気に入りのスタイルに飽きが来始めた。(作家には付きもののスランプ)<br />
だがプロデューサー好みの大作を手がけるようになり、お仕事的には見事復活した。<br />
元々サプライズ精神も強かったので、妥協点もアメリカ的商業要素と合致したのでしょう。<br />
<br />
1979年に「エイリアン」で世界の度肝を抜いたリドリー・スコットは、<br />
この次回作で意気揚々とし自信にみなぎっていたはずだ。でないとこんな映像は撮れない。<br />
制作会社は監督の着地点を理解できないから、当然予算やストーリーにも口を出してくる。<br />
それを一喝しながら創っていった空気が、画面からも緊張感となって漂ってくるようだ。<br />
とにかく撮影の前後で、様々な内部混乱が生じた作品なのは間違いないでしょう。<br />
現にこの作品、後々完全版やら最終版やら合計5つのバージョンが存在することになった。<br />
マイナーチェンジで5回、少なくとも4本分は一般の眼に触れたなんて聞いた事がない。<br />
監督自身が最後に直した「ファイナルカット」が公開されるまでは、<br />
レンタルビデオ屋に必ず3バージョン分は並んでいた。<br />
しかも、それぞれがその時期なりの編集を加えているので、まるで別物と言ってよかった。<br />
映画とは不思議なもので、編集次第でいかようにも印象を変えられる利点を持っている。<br />
今のところ「ファイナルカット」が、真の完全版だとの声が大きい。<br />
このバージョンは観客の理解を得やすいように、会社が後で操作した部分をごっそり削り、<br />
リドリーがもう一つ望んだ要素を追加した版である。(これで構成がより難解となった)<br />
ただ、生まれたてのヒナが初めて見た生き物を母親と感じる例えの通り、<br />
あの日の月曜ロードショーは鮮明に記憶の隅にある。(初期劇場公開版アフレコバージョン)<br />
SFハードボイルドと捉えれば、ハリスンフォードのナレーションも邪魔にならないし、<br />
ラストのいきなりテイストの変わるシーンも、撮影したスタッフがカブっているので、<br />
百歩譲ってどうなんでしょうと思ってしまう。初期版アフレコなんて6バージョン目だし。<br />
あまりにも唐突かつ難解なエンディングに、会社側がキューブリックの「シャイニング」<br />
で余ったオープニングシーンを付け加えた話は有名だ。(ここの撮影スタッフがカブる。)<br />
とは言え映画は生物なので、先に「ファイナルカット」を鑑賞していれば、<br />
「初期劇場公開版」などは邪道だと感じていたかもしれない。<br />
<br />
「記憶」と言えば、この映画の数あるキーワードの重要な一点に、それが上げられる。<br />
レプリカントは人工的に始めから成人として創られたゆえに、それ以前の記憶がない。<br />
しかし動き出して少し経てば、当たり前のように感情が生じてくる。<br />
だから、感情をコントロールするクッションとして、記憶の移植を行うというのだ。<br />
その素材は生身の人間が経験したもので、更にそれを安定される為に写真を多く持たせる。<br />
スペックが精密な程、自分が人と思い込んで生きてるレプリカントが存在すると言う訳だ。<br />
あまりに残酷な話だ。自己探求をふとやってみて、自分が人間じゃないと感じてしまう。<br />
呆然として街をふらつく。すぐにブレードランナーがやって来て、問答無用に射殺される。<br />
ハリスン・フォードの相手役、ショーン・ヤング演じるレイチェル。<br />
レプリカントの製造を一手に仕切る、科学者兼社長タイレルの秘書的存在だ。<br />
最初はツンとしたハイソサエティーとして、デッカードの前に現れる。<br />
レイチェル「間違えて人を撃った事はない？」<br />
デッカード「いいや、ない。」<br />
レイチェル「絶対に？自分が人と信じ込んでいる場合はどうする？やっぱり殺す？」<br />
デッカード「テストをして、人間じゃなければ.....。」<br />
タイレル   「見せてくれないか、そのVKテストを。」<br />
デッカード「誰で？」<br />
タイレル　「レイチェルで頼む。」<br />
そのVKテストの後、レイテェルの物腰の強さは脆くも崩れ出す。<br />
「自分も偽物なのではないのか？」<br />
自らのアイデンティティーの崩壊を免れる為、デッカードのアパートに向かう。<br />
だがデッカードは何も答えず追い返す。答えてしまうと殺すしかなくなるからだ。<br />
その後一転二転して、デッカードとレイチェルのキスシーンがある。<br />
アメリカ的キスシーンにはホトホトうんざりしますが、このシーンはぐっときます。<br />
人間でないと気付いた者の、押さえられない人間らしい情感。<br />
限りなく無機質なフィルターを通すと、そこにはリアリティーだけが残滓となって彷徨う。<br />
<br />
クライマックス。脱走レプリカントの親玉、ロイ・バティーとデッカードの一騎打ち。<br />
ロイは戦闘用レプリカントで、この時すでに死期が近いのを感じている。<br />
自らの「構造、寿命、製造年月日」、これらを確認する為に地球に戻って来た。<br />
「自分達はどこから来て、どこへ向かうのか？」<br />
ただそれだけを知りたいがゆえに、邪魔な人間達を殺害していくロイ。<br />
レプリカントの寿命は4年だ。構造設計上の限界と、安全装置の意味合いも含む。<br />
デッカードと戦っている時点で、ロイはすでに絶望している。<br />
有機生命体の人造組織は、延命する事ができないのを知ってしまったからだ。<br />
<br />
後一手で対決に勝利する寸前、ロイは以外な行動をとる.......。<br />
<br />
ロイ・バティー演じるルトガー・ハウアー。<br />
オランダ俳優特有の怜悧な雰囲気と、ガラス細工のような眼が終止印象的である。<br />
この一作だけで今までハリウッドでやって来た、と言っていい程のはまり役だ。<br />
(事実この後しばらくは、B級映画だけどずっと主役を張っていた。)<br />
<br />
この作品は21世紀になっても、皆でいじれる要素を残している。<br />
比喩表現や謎めいたキーワードでは、未だ統一的な結論が出ていない。<br />
自ら構築した完全無欠な空間の中に、絶対的カリスマ性を帯びた悪役を配置する、<br />
「デュエリスト」のハーヴェイ・カイテル、「エイリアン」のそのままエイリアン、<br />
「ブラックレイン」の松田優作、そしてこの作品のルトガー・ハウアー。<br />
更に、善悪を超越した対峙でもって、映画全体にうねりを加えていく。<br />
そんなリドリー・スコットの作家魂と、最大公約数との狭間に生じた「ブレード ランナー」<br />
最終版、完全版、ファイナルカット、今更どのバージョンでも構わないでしょう。<br />
そこには完全、不完全などを凌駕した世界が広がっているのだから。<br />
<br />
<br />
<img src="images/D.jpg" width="340" height="151" alt="" class="pict" /><br />
<img src="images/H.jpg" width="340" height="147" alt="" class="pict" /><br />
<img src="images/E.jpg" width="340" height="147" alt="" class="pict" /><br />
<img src="images/F.jpg" width="340" height="146" alt="" class="pict" /><br />
<img src="images/G.jpg" width="340" height="146" alt="" class="pict" /><br />
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    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2007-10-19T12:20:43+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=428748">
    <link>http://blog.nishihara-photo.com/?eid=428748</link>
    <title>「ラストタンゴ・イン・パリ」</title>
    <description>1972年 フランス／イタリア合作
監督 ベルナルド・ベルトルッチ　主演 マーロン・ブランド

とにかくベルトルッチは、しつこくて面倒くさい。
画面も欧州人が大好きな赤〜アンバー調で、シンボリックな絵画調である。
日本人は俳句、短歌、文学などを通しても、どち...</description>
<content:encoded><![CDATA[
1972年 フランス／イタリア合作<br />
監督 ベルナルド・ベルトルッチ　主演 マーロン・ブランド<br />
<br />
とにかくベルトルッチは、しつこくて面倒くさい。<br />
画面も欧州人が大好きな赤〜アンバー調で、シンボリックな絵画調である。<br />
日本人は俳句、短歌、文学などを通しても、どちらかと言えば静寂なブルーを好むので、<br />
生理的に少々拒否反応が起こるはずである。 (アバンギャルドをまとっている人は別。）<br />
北野 武監督の傑作「ソナチネ」や「HANA-BI」をつかまえて、<br />
欧州人が「オ〜キタノブル〜！」なんて騒いでいるのも、<br />
そういう側面にあまり免疫がないからでしょう。<br />
真っ赤で、生命力たっぷりのバラに魅せられる欧州人。<br />
淡く切ないサクラに、人生の潔さを見る日本人。<br />
一言でいえば文化。個だと趣味、そして思考の問題である。<br />
ただ健康と一緒で、たまに入ってくる異物は、時には心地良いものだったりする。<br />
なぜだか自分も、つい最近までこの映画がベスト3に入っていた。<br />
<br />
その当時、ただの映画オタクになっていたのか？..........いや、違う。<br />
初めて遭遇した時に確かに受けたのだ、うだるような強烈な衝撃を.........。<br />
<br />
「ファーック！！！」　いきなりこれである。<br />
マーロン・ブランド演じる、妻に自殺された中年男 ポール。<br />
電車が頭上を走る高架下。ゆっくり俯瞰からせまってくるアングルの中で絶叫する。<br />
掴みはOKだろう。開始5秒で奇妙な緊張感に覆われてしまう。<br />
そこから更に、ゆっくりと高架下を這っていくカメラ。何故かポールの後ろに若い女。<br />
<br />
前回、70年代のフラットなマルチカラーは惹かれると書いたが、ベルトルッチのは違う。<br />
この時代にどうやって撮影したんだろう？　と、思ってしまうくらいに奥行きがある。<br />
つまり、光と影織りなすコントラストの印象が、至る所で様々に際立っているのである。<br />
同時代のキューブリックの凝り方とはまた少し異なり、とても興味深い。<br />
<br />
とにかくイタリア臭の強い絵が、のっけからドンと迫ってくるので、<br />
それらに耐えられる人のみにオススメの一本である。<br />
ローケーションはそのタイトル通り、フランスの真っ只中なんですけどね......。<br />
(一応アカデミー賞を筆頭に、監督賞やら主演男優賞やら受賞している作品でもある。)<br />
<br />
さて、物語。<br />
高架下の徘徊シーンの後、とある古いアパートに若い女ジャンヌが顔を出す。<br />
どうやらその部屋を借りるか迷っているらしい。だがそこには先客がいた。<br />
よれよれとした中年男ポールである。「いつから、そこにいたの？」驚くジャンヌ。<br />
たわいのない会話を2.3した後にそれは起きる。<br />
ポールはその場で、突然にジャンヌを陵辱してしまうのである。<br />
だがその後、何もなかったかのように、普通にアパートから出て行くふたり。<br />
お互いに、名前や素性を知らないままである..........。<br />
<br />
ジャンヌには若さがあり、駆け出し映画作家のエネルギッシュな恋人もいる。<br />
ポールには、自殺した妻と経営していた安ホテルだけがある。<br />
ポールはアメリカ人で、南アメリカで革命に参加した後、日本で記者、<br />
それからタヒチを周り、一晩のつもりで立ち寄ったホテルにもう5年もいるという男。<br />
(要するに、骨抜きになってホテルに居着いてしまってる状態。)<br />
<br />
二人はそれからも例のアパートで密会を重ねていく。<br />
相変わらず、どこの誰かは知らないままである。<br />
<br />
最初はポールの方が拒む。「知ったところでどうする？.....何の意味もない。」<br />
<br />
だがやがて、なぜ妻は自分を残して死んだのか？ などの気持ちの整理が付いていくポール。<br />
そうなるにつれ、心情にも序々に変化が出てくる。<br />
<br />
「俺は経営者だ、安ホテルだがね。......どうだ、一緒に暮らさないか？」<br />
「え、その安ホテルで？......。」<br />
<br />
霧のように現れては消えていた男の全貌が見えた時、全ては変わる。<br />
そこに立っているのは、ゴマだれ頭で腹の出た、ただの中年男。<br />
<br />
去っていく女。「ちょっと待てよ。」追いかける男。<br />
揉み合いながら、ダンスフロアへ迷い込んでいく二人.......。<br />
<br />
このダンスフロアのシーンは、軽い目眩を感じるくらいに秀逸である。<br />
再生する方向がズレだした男と女。<br />
お構いなしにハイアマチュアなタンゴを踊る、正装したカップル達。<br />
激高していく男をよそに、「さあ、もっと楽しく踊りましょう！！」<br />
と、マイクパフォーマンスするトンボ眼鏡の文化オバサン。<br />
フロアを照らす光源から、深く影を落とした闇の端々にまで、<br />
実に神経の行き渡った演出だ。 思わず唸ってしまう。<br />
<br />
最後の最後に........。 そして、女の独り言が突き刺さってくる.......。<br />
<br />
女の一言。 <br />
この不可思議な物語を締めるのに、最もふさわしい台詞である。<br />
ド真剣なゆえにくすっと笑ってしまう、これぞアートフィルムと言って良いでしょう。<br />
<br />
後に「ラスト・エンペラー」「リトルブッダ」「シェルタリングスカイ」などで、<br />
出演やサントラをこなした坂本龍一が、<br />
「文学的かつ抽象的なリクエストに、日々翻弄された。」<br />
「だが勉強になったし、大変満足のいくものができた。」<br />
と、コメントしている。<br />
<br />
<br />
ベルトルッチはメンドクサイ......。<br />
<br />
ただ体調さえ選んで観賞すれば、一生記憶に残る作品になるのは間違いない。<br />
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<img src="images/B.jpg" width="340" height="191" alt="" class="pict" /><br />
(ダンスフロアでタバコに火をつけるマーロン・ブランド。)<br />
<br />
<img src="images/C.jpg" width="340" height="192" alt="" class="pict" /><br />
(声高に会場を盛り上げる文化オバサン。)<br />
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    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2007-09-27T13:05:58+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=128319">
    <link>http://blog.nishihara-photo.com/?eid=128319</link>
    <title>「ゲッタウェイ」</title>
    <description>久しぶりの完全オフだったので、録画していたBS映画を見る事にした。
タイトルは「ゲッタウェイ」、1972年制作のアメリカ物である。
70年代のフラットなマルチカラーには、どうしても惹かれてしまう。
自分のオリジナル作品にも、どうやら影響されている節もある。
こ...</description>
<content:encoded><![CDATA[
久しぶりの完全オフだったので、録画していたBS映画を見る事にした。<br />
タイトルは「ゲッタウェイ」、1972年制作のアメリカ物である。<br />
70年代のフラットなマルチカラーには、どうしても惹かれてしまう。<br />
自分のオリジナル作品にも、どうやら影響されている節もある。<br />
この映画を最後の見たのは10年位前だった。<br />
<br />
(イントロ)<br />
強奪の罪で<br />
10年の刑期を勤めているドグ・マッコイ(スティーブ・マックイーン)。<br />
模範囚として、その半ばを過ぎたあたりでの仮釈放委員会、結果はNO。<br />
限界を感じたドグは、妻キャロル(アリ・マックグロー)に<br />
地元の有力者ベイノン(ベン・ジョンソン)に取り入るよう要請する。<br />
ベイノンは、とある銀行を叩いてくれるのならOK、との条件を出す。<br />
かくして、数年ぶりに自由の身となったドグ。<br />
だが、束の間の開放感に浸りきれないまま、地下の仕事に戻っていく。<br />
ベイノンから用意された助っ人のルディ(アル・レッティエリ)に、<br />
一抹の疑念を残しながらも、やがて襲撃するその日がやって来る。<br />
計画は完璧。下調べも十分なはずだったのだが..........。<br />
<br />
全編通してスティーブ・マックイーンの男臭さが、これでもかと漂う。<br />
大胆で繊細、冷静沈着にて熱い。これだけの要素をまとめるには、<br />
やはり俳優として持って生まれた資質が大きい。<br />
マックイーンに限らず、名優やスターと呼ばれている人達には例外なく影がある。<br />
その影が奥行きとなってスクリーンを縦に走り、観客に突き当って来るである。<br />
<br />
ブラックスーツにショットガン。バックに詰め込んだ大枚に、イケテル女房。<br />
並べてみると実に荒い素材だ。リアリティーを吹き込むにはかなりの胆力がいる。<br />
監督したのはサム・ペキンパー、<br />
スローモーションによる殺戮シーンを開発した、伝説の人だ。<br />
「ワイルドバンチ」「ガルシアの首」「戦争のはらわた」などと聞けば、<br />
オールドファンなら思わず、固唾を飲んで立ち止まってしまうだろう。<br />
いわゆる銃撃戦によるバイオレンスを、一種の美学にまで押し上げた人である。<br />
当時のフラットなマルチカラーも手伝ってか、<br />
ゆっくり飛び散る血の赤も、どこが現実離れしていてグロテスク感がない。<br />
代わりに浮き上がってくるのは、はかなくも美醜あいまった男達の立ち位置だ。<br />
「それを曲げてまで生き延びるなら、残りの人生死んだも同然。」<br />
「だだ、その大枚が欲しいだけだ。さっさと寄越せ！」.......等々。<br />
<br />
銀行襲撃は見張り役の小者のミスにより、あらね方向にうねっていく。<br />
ドグは大枚の入ったバックとキャロルを連れて、メキシコへと車を飛ばす。<br />
それを許さないベイノン一家と、手負いのルディーと、警官隊。<br />
それらが三つ巴、四つ巴に絡まりながら大陸を縦断していく。<br />
気持ちが良いまでに、ショットガンをぶっ放すドグ。スクラップになっていくパトカー。<br />
今ではこのジャンルの教科書のようになった脚本、それをを書いたのはウオルター・ヒル。<br />
後々、「ウオリアーズ」「ザ・ドライバー」「ストリートオブファイヤー」「48時間」<br />
などを監督し、名実ともにサム・ペキンパーの後継者となった人である。<br />
<br />
要するに、1972年にそれぞれがピークを迎え、<br />
脂の乗った面々が見事に揃った傑作なのである。<br />
脇のルディー役、アル・レッティエリも独特な臭いを放っている。<br />
(「ゴッドファーザー」で、アル・パチーノに、頭を打ち抜かれるソロッツオ役で有名)<br />
キャロル役のアリ・マックグローも、髪を振り乱しホコリだらけになりながら体を張る。<br />
「ある愛の詩」のメローなヒロインイメージが、少し硬めの色気に転化していて丁度よい。<br />
スティーブ・マックイーンとアリ・マックグローは、撮影終了後結婚した。(後、離婚)<br />
<br />
ラスト20分、ドグ馴染みのホテルでの銃撃戦は圧巻である。<br />
スローモーションの中でのたうち舞う悪党達。<br />
作為はあっても全てが寸止めなので、腰を据えて画面に入っていられる。<br />
正に、大人による大人のためのエンターティメントなのだ。<br />
<br />
この時期のアメリカ映画は誠実だ。<br />
作りが丁寧で、ちゃんと手で練ったものが多い。<br />
スピルバーグやリュック・ベッソン(仏)だって最初は芯の通った映画作家だった。<br />
取り巻きが多くなるにつれ、カロリーだけ高い映画製作に移行していったのだと思う。<br />
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　      <br />
新ためて、映画は品格がなければ面白くない、と感じた。<br />
崇高だとかインテリジェンスの話ではなく、気構えの問題だと思う。<br />
アクションだろうと、ラブストーリーだろうと、なんでも良いのである。<br />
絵、演劇、写真、音楽、それらを総合したトータルアートなのだから、せめて〜魂が必要。<br />
<br />
今日鑑賞したのは、35年も前のアクションロードムービーだ。<br />
だが、いくら大枚を積みサプライズを連発したところで、<br />
決して到達できない領域を、じっくりと垣間見る事ができた。<br />
<br />
映画は生物。だからその中で、<br />
本質と向き合った作品だけが消滅せずに後世の残っていくのでしょう。<br />
<br />
最近古いのあんまり見てないから、またぐるりと見直す事にします。<br />
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<img src="images/Ajpg.jpg" width="283" height="170" alt="" class="pict" /><br />
(ちなみにこれはトドメの短銃、この5分後からショットガンの雨あられ。)<br />
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    <dc:subject></dc:subject>
    <dc:date>2007-09-09T22:25:30+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
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  <item rdf:about="http://blog.nishihara-photo.com/?eid=69414">
    <link>http://blog.nishihara-photo.com/?eid=69414</link>
    <title>「本日開店」第二章。</title>
    <description>2006年の5月に会社を辞め、フリーランスで開店した。
偶然にも会社法が変わったその日でもある。しばらく様子を見ようと思った。
それよりそんな事はお構い無しに、目まぐるしく一年が過ぎていった。

「あれ、なんで自分はここにいるのだろう？」
誰かに背中をポン...</description>
<content:encoded><![CDATA[
2006年の5月に会社を辞め、フリーランスで開店した。<br />
偶然にも会社法が変わったその日でもある。しばらく様子を見ようと思った。<br />
それよりそんな事はお構い無しに、目まぐるしく一年が過ぎていった。<br />
<br />
「あれ、なんで自分はここにいるのだろう？」<br />
誰かに背中をポンっと押されてそこにいるような、そんな気がした。<br />
新ためて人それぞれの質量を、深く感じた一年でもあった。<br />
<br />
「あーフリー(自由)っていいなあ！」<br />
だがそれも一瞬で、会社の重しを肩から外したと思ったら、<br />
今度は違った形の責任が、様々な方向から降り注いできた。(こっちの方が重い！）<br />
<br />
でもぜんぜん大丈夫。<br />
少しくらい窮屈な方が、いずれ程よい塩梅になるのですから。<br />
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入船でスタジオをオープンしたのも去年の9月。<br />
そんな訳で？「西原写真事ム所」は本日、法人成りとして第二コーナーに突入します。<br />
(一月前までは念頭になかったのに........でも、流れが大事。)<br />
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取り急ぎ、気負わず鋭敏にやっていくなり。<br />
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    <dc:date>2007-09-03T17:41:13+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ニシハラ</dc:creator>
    <dc:rights>ニシハラ</dc:rights>
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